2021年に新卒採用を行う岡山・広島の企業さんを招いて開催した「学生と企業の緩やか座談会」。
今回は、玉野土建株式会社さんの座談会最終回の様子をお伝えします!
また、前回の第二回目の様子もアップしていますので、是非ご覧ください。
施工管理って何をする仕事?
まず学生さんから出た最初の質問は「社員数は何名ですか?」という質問でした。
質問の答えとしては「正社員が29名+アルバイトの方が4名」だそうですが、皆さんの中には「様々な場所の土木・建築工事をするのには、社員数が少ないような…?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
土木・建築工事と聞くと、専門的な技術が必要で力仕事も多い大工さんや、高所で作業をされるとび職人さんをイメージされる方もいらっしゃると思います。
もちろん工事には欠かせない方々ですが、実はこれら技術屋の方々は玉野土建さんの社員ではありません。
玉野土建さんの仕事は「施工管理」と呼ばれる、工事の工程管理・人員管理・安全管理といった全体の管理を行う立場です。
そのため、現場(工事)の規模にも寄りますが、だいたい一つの工事に入る玉野土建さんの社員数は1~2名だそうです。
一つの工事を完成させるには、上記の大工さんやとび職人さんなど、他社の方々の協力が不可欠になってきます。
その方々に仕事を依頼したり、現場内のどこでどのような仕事をして頂くかを決めて配置していくのが玉野土建さんの施工管理者の仕事です。
面接では学生のどんなところを見て、何を質問しているの?
この質問に対して、磯野社長は「その人がこれまで『何をしてきたか』、つまり経験を見ています」と回答されました。
「勉強でもスポーツでも趣味でも、何か一つでも熱中して取り組んできたことがある人は、私は好きですね!」
「あとはやっぱり多くの人と関わっていく仕事ですから、『笑顔があるか』『声は元気か』は見ていますね」と笑顔で話す磯野社長。
専門知識はもちろんあるに越したことはありませんが、磯野社長はそれよりも人柄の方を大切にされているそうです。
今回参加してくださった学生さんはお二人とも土木・建築関係の学部ではありませんが、磯野社長はお二人に向けて「自分の可能性に蓋をしないでほしい」と語りました。
大学で勉強してきたことが全てではなく、社会人になってから学ぶことは数多くあります。
「今から何にでもなれるんだよ」と、優しく力強い言葉で、就職活動真っただ中な学生さんの背中を押していました。
建設業界の将来性は…?
終盤には学生さんから「建設業界のこれからについて」質問がありました。
この質問に対して、磯野社長は建設業界の「これまで」についても教えてくださいました。
まず、建設業自体の勢いは戦後の日本の経済発展期に伸びていきましたが、その後、戦後最大の不況と呼ばれた1970年代のオイルショック時には苦境に陥りました。
そして、1980年代後半に突入したバブル景気時には様々な建築物が建てられ、建設業はグングンと上昇していきましたが、一転、バブルが崩壊すると反動で落ち込みは深刻になりました。
そして現在は、コロナの影響が今後どのくらい影響してくるかにもよりますが、オリンピック特需や再開発計画などで建設業は再度伸びている頃だと言われます。
オリンピック後はバブル景気時代の建造物の修繕・メンテナンスの時期が重なってくるため、大きく落ちる予想はあまり考えづらいとも言われています。
このように景気によって波のある建設業ですが、磯野社長は「経済全体で見ると、建設業は下の方ではなく上の方で推移しているんです」と話します。
また、衣食住の「住」に関わっているため、仕事自体もほぼ確実になくなることはないと磯野社長は語ります。
しかし、建設業に携わる若い人材が少なくなっているという現状が現在の日本にはあります。
磯野社長はそれを打開するためにも、建設業という仕事の大切さや、施工管理の仕事の面白さを若い世代へ伝えていっています。
そして、文理問わず「やってみたい」という気持ちを持つ人たちの採用を積極的に行い、一人前の施工管理として活躍できるよう、教育に注力されています。
創業から103年という長い長い歴史を持つ玉野土建さんの「未来」に注目していきたいと改めて感じた座談会でした。
参加者の方からの感想
- 今日の話を聞いて、学科にこだわらずに、自分の生きたい道に進むことがとても大切なんだと改めて知ることができました。
- 社長の考えが聞けて、これからの就活にも役に立つことがたくさんあったので、参加してよかったです。
玉野土建株式会社 関連リンク
▼ホームページ
▼オカジョブ2021
▼ODL就活Café 玉野土建さんのページ