「選考のときにどんな質問をしますか?」と面接官にあらかじめ聞いておくことができたら、どんなに安心して選考にのぞめることでしょうか。多くの学生さんがそれをしないのは「そういったことは訊いてはいけないのでは」という暗黙の了解があるからですよね。
今年で5年目になるODL就活Caféの就活イベント『学生と企業の緩やか座談会』では、説明会では訊きにくいような質問こそしてほしいというのがコンセプトです。基本的すぎて訊くのを躊躇してしまうこと、率直すぎて訊きづらいこともこの場では大丈夫!
岡山・福山の中小企業さんを中心に1日1社限定で行っており、今年は少し早く1月から開催となりました。今年の第一回を飾った福山のゴム・化成品メーカーの広島化成株式会社の宮地本部長は4年前から参加してくださり、毎回そのフランクな人柄と回答が人気を博しています。
今日は実際の座談会に出た質問の中から、印象深かったものをご紹介していきます。
面接時によく聞くのは、人間味が現れる質問
広島化成さんでは、履歴書の内容を深く掘り下げることが多く、前提として何を聞くかは一人ひとり異なります。その中でも、宮地本部長が個人的に注視している質問はこういったものだそう。
「最近買った1番高いものは?」
「あなたの大切なものは何ですか?」
これらの質問からどんな人柄なのかといった人間味が感じられるため、コミュニケーションの一環としても質問されているそうです。将来性や能力を見るのはもちろんですが、こういった部分でその人の考え方を知り、個人一人ひとりの特色を掴んでいるのですね。
経験有無よりもその後の成長が見込めるかどうか
参加者の中には、デザイン職に興味があるけれども、大学では全く違う分野を勉強しているという人もいました。専門性が高い分野でもあるため、経験者と比べて就活戦線では劣ってしまうのではないかと「未経験でも採用したいと思う人はどんな人か?」という質問が上がりました。
質問に対する本部長の答えは、①吸収力が高い人 ②努力ができる人 ③行動的な人 の三つ。
経験の有無よりも、まずはその仕事をしたいという情熱、熱意を持つ人がまず魅力的に映るそうです。そして、未経験の人に向けては、入社後に学び吸収しようとする行動が取れるかどうかという点を見るそうです。全く畑違いのところに飛び込んだとしても、それに挑戦したいという熱意と、実際に一生懸命に取り組んでくれるだろうという根拠を見せることが大切なのですね。
質問のコツは見比べること
また、この『学生と企業の緩やか座談会』には、企業のトップとリラックスして自分の言葉で話ができるようになる練習ができるという特典も含まれています。人によっては「質問力をつけたい」という参加者の学生さんもいて、「どう質問の仕方を練習したらいいか?」という質問もあがりました。
宮地本部長の回答は「自分がやりたいことを言葉にまとめ、会社の情報と見比べた上で、ギャップに感じることを聞いてみること」。
進行役の私も横で聞いていて「確かにそうだなぁ」としみじみ思ったのですが、この方法はどの説明会や就活イベントでも使えますね。自己分析と企業研究の両方が必要とされる理由は、まず自分の軸を定めた上で、相手の情報を知って比較するため。インターンなどで企業の話を聞いて、何か違うなと思ったのなら、どこが違うと思ったのか、逆にどんなことを希望しているのか、を考えてみると言語化しやすいかもしれませんね。
参加した学生さんの感想
- 自分の働きたいと思う会社を探すのはもちろん大事ですが、自分の働きやすい環境で働くというのも大切なことが今回の座談会を通して学ぶことができました。基礎的な人間力も自分なりに磨いていきたいと思いました。
- 質問することが苦手でどうすればいいかお尋ねした際に、自己分析と企業情報とのギャップを見つけるというお話をお聴きしました。今は企業についてリストアップできていないため、まずは自己分析をして、自分の就活の軸を見つけることから始めようと思いました。
- 知識や技術がなくても学んだことを吸収する力や貪欲さが強ければ大丈夫ということもあると伺って、なぜその仕事がしたいのかをしっかりと考えていきたいと思いました。「なぜそれがしたいのか?」と問われた時に話して初めて気づくこともあり、言葉にするということの大切さを感じました。
広島化成株式会社の紹介ページ
広島化成さんは残り2回、座談会を予定しています。
2020年2月10日(月)17:00~19:00 【残4席】
2020年3月17日(火)17:00~19:00
2月は既に席が残り少なくなっています。
興味のある方は下記よりお早目にお申し込みください!